デザイン料金の相場【価格表と決め方】

2019-02-05
デザイナー情報室

デザイン料金の計算方法は結構複雑です。デザイナー自身、もしくはデザイナーにお仕事を依頼した人でなければ想像がつかないものだとおもいます。テレビやドラマのイメージでは結構高級なイメージかもしれませんが、数千万円〜億を稼ぐデザイナーは一部の売れっ子デザイナーさんたちだけ。一般的にはデザイン料金というものはそこまで高いものではありません。

では、デザイン料に目安や相場というものはあるのでしょうか。調べたところ、現在のデザイン業界での平均値を一覧にした料金表を見つけたので、みなさんに共有したいと思います。依頼する側も受ける側も、知っておいて欲しい情報です。

デザイン料金表(内訳)が公開されている

@anmain2525さんという方が作った「一般的(?)なデザイン料金表」ですが、デザイナーの私から見てもこの内訳はとてもよくできており、おおよそ合っていると思います。各デザイン会社に依頼したときの平均値の料金表と考えればよいです。

デザイン料金は、有名デザイナーと無名デザイナーの間では結構差が開くので、これが正解というガイドラインがなく、ピンキリです。こちらの料金表は制作会社やフリーランスに依頼をした場合の平均値と考えればいいと思います。なので、この表より低価格のデザイン料金は破格といっていいと思います。

この表での底値はビギナー、天井値はキャリア組〜売れっ子って感じでしょうか。officehojoはキャリア的にも真ん中以上を目指しておりますが、市場的にそういうわけにもいかないことも多々あります。

今回は、一般的にはよく理解されていないデザイン料金の内訳について考察してみたいと思います。

デザインを依頼するときの相場について

私はデザインを依頼される側の立場ですが、報酬の決め方は2パターンあります。一つはきちんと計算してから見積もりを提出する場合、もう一つは依頼側に予算を告げられ、その金額に合わせる場合です。

依頼側がデザイン料金について詳しくない場合(予想ができない場合)は、まずはデザイナーに予算を告げて相談した方がわかりやすいかもしれません。その場でざっくり「出来る、出来ない」の判断と、どこまで出来るのかなど、色んな意見が出てくると思います。

ある程度予算が出ていれば驚きの高額になることはまず有り得ませんが、その分クリエイティブワークや材料に制限がかかるので、やはり金額相応のものが出来ると予想しておいた方がいいです。安価で設定すると、人によっては正当な報酬をもらえないからといってそれなりのデザインを作ることもあるかもしれません。どちらにせよ信頼関係が出来にくい状態になってしまいます。

制作会社やデザイン事務所ともなると、クオリティが求められるが故に人件費の計算が合わない(残業が多くなりブラックと呼ばれる)ということが起こりがちですが、デザインは信頼関係の積み重ねでもあるので、やはりいいものを作って名を売りたいのが本音。ただ、これをいいように利用され、最初の料金設定で泣いてしまい、その後もいいように使われることも少なくありません。

デザイナーが言い値で受ける場合は後々のことを考えて、この人は信用できるのか、あとの仕事に繋がるのか、交渉はできそうかなど、対等な立場で話が出来るようきっちり判断した方がいいです。いいお客様なら後で必ずお仕事をいただけますので、信頼貯金をしておいて損はないです。

デザイン料金の決め方【知的財産+人件費+制作費】

まず、デザイン料金のベースは人件費です。人件費の計算方法は、会社員時代のお給料を目安に換算するとわかりやすいです。フリーランスになる前には必ずどこかのインハウスデザイナーとして働いているはずなので、そこの時給を割り出し、自分の作業量分の人件費を割り出します。

ここで人件費を安く見積もってしまうと、後でとても辛い思いをすることになるので、必ず自分の最低賃金だけは確保するようにしましょう。デザイナーにとっては知識と経験が財産です。デザインの技術を作り上げるまでにどれだけの年数がかかり、どれだけの自己投資をしたか考えてみれば安く見積もることなどできないはずです。

デザインの価値、価格は自分の創造価値で決まる

技術と値段は必ず比例するわけではありません。自分をいくらで売るかというのはクリエイターによって様々なので、お互い納得のいく交渉が必要かと思います。例えば発注する側の場合、あまりにも値段を叩きすぎて、安い報酬で依頼してしまうと、モチベーションの低下を招き、加えてクオリティの低下まで招きます。

例えば営業や自己アピールが上手な方は、技術や経験がなくても高値で見積もることもありますし、逆にキャリアがある人でも今までの仕事単価が低かったなどの理由から安く見積もってしまっていることもあります。

結局のところ市場にも左右されるので、値段よりも作品や人間性のウマが合う相手を選んだ方がお互い後々の満足につながるかもしれません。仕事をする上では納得のいくパートナーシップが重要かと思います。

デザインにかかる費用【デザインの諸経費】

事務所の家賃、光熱費、工具類、ソフト、印刷、サーバー、管理費など、デザインを作るには色々と経費がかかります。また、出張などの交通費、試作などの経費も入ります。まとめて制作費として換算します。

+α(知的財産と付加価値)

知的財産と付加価値という見えにくい価値が大きなウェイトを占めるのがクリエイティブ特有のポイント。わかりやすく解説するために、例としてロゴデザインの場合で考えてみましょう。

ロゴというのは会社のシンボルです。使用年数でいうと10年以上は見ておきたい。さらにいろんなツールに使用されます。名刺、封筒、看板、WEBサイト、パッケージetc…。ここで加算される料金がロゴの二次使用料(ロイヤリティ)です。ロゴ自体が普通のデザインより高めに設定されるのはこの二次使用料がかかってしまうためです。

おおよそ日本の企業では、このロイヤリティを先払いすることによりロゴの制作費自体が高くなっているようですが、海外では逆にロイヤリティで支払っていく方法がスタンダートらしいです。なぜ日本が著作権を買い取る方法を取るのかというと、おそらく昔のように、得意先のデザイン会社にずっとお願いするということがなくなってきているから、という背景もあるのかもしれません。(制作物によって会社を変えることが多くなっている)

ちなみにロイヤリティの金額は制作料金の数%です。著作権のあるものは使用するごとにこの使用料を支払う義務があります。(販売におけるマージンのようなもの)

その他、有名デザイナーを起用して名前を使う場合にも付加価値がつきます。「〇〇がデザインした商品」と記載する場合には広告宣伝費としての付加価値が加わります。単純に人気が出れば相場が上がるといった株方式です。

著作権については下記に記載しています。

デザインの著作権と譲渡、二次使用と金額について – freespace

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キャラクターなどの使用料(ロイヤリティ)は3〜5%

キャラクターもロゴと同じように創作物なので、著作者にロイヤリティを支払う義務があります。著作者との契約内容にもよりますが、おおよそ商品上代(販売価格)の3%〜5%が平均値のようです。つまり、商品総売上の数%です。そう考えれば、ディズニーやサンリオが恐ろしく利益を上げていることがわかりますね。(サンリオはライセンスだけで売り上げの42%=300億!)

ともあれキャラクターを使った商品企画は手っ取り早く大きな利益につながる可能性もあるので、模造品が出回らないように商標登録をしておくことも念頭に入れておきましょう。

著作権とデザイン【よくあるトラブル】

デザイン関連のトラブルといえば、この著作権関連の金額について。二次使用料を払わず、承諾なしにデザインをいろんな場所で流用し、後々著作権の侵害などで揉めるケースが多いというお話を聞きます。

トラブルを回避するために発注側に気をつけてほしいことは、納品されたデザインデータは依頼した用途のみ(フライヤーAならフライヤーAのみ)に使用すること。他の用途で二次使用すると著作権侵害で問題になるケースがあります。

もちろん、最初に承諾を得ていればOKですが、著作権の譲渡契約を交わしていない場合は自由に使用していいわけではありませんのでお気をつけて。著作権は製作者に既存します。

著作権の年数やしくみなど、詳しい情報はデザインの著作権と譲渡、二次使用と金額についてで解説しています。

商用利用のデザイン

例えば名刺やフライヤーなど、その場限りで使用するデザインに大きな価値は生じませんが、パッケージ、グッズなど、デザインによって利益を得る場合は商用利用となり、ある程度の付加価値が付随します(写真、イラスト、ロゴなど著作権が関わっているものに限る)。この場合も最初に著作権使用料を払っておくか、ロイヤリティ契約で使用料を払うかの二択になります。

デザイナーによっては使用料をとらず柔軟に対応してくれる場合もあるので、これも交渉次第です。双方納得のいく形で取り決めをした方がいいと思います。

デザインの価格設定は複雑

こちらで紹介したデザイン料金表や著作権問題などは、発注者側も受注側も知っておいて欲しい情報です。もちろんこの限りではなく、著名なデザイナーになってくると3桁(数百万)は当たり前の世界です。さらに世界に目を向けるとWEBサイトデザイン一式で4桁5桁のデザインなんてのもあります。

クラウドワークスなどでもデザインコンペをやっていますが、大手広告代理店のコンペなら外れても数十万円は払ってくれます。実務経験が欲しい方や学生さんにはいいサービスなのかもしれませんが、イマイチ価格がわからなくて引き受けている方は気をつけてください。頑張っているデザイナー達の平均価格を引き下げることになりかねません。仲間のためにも企業のためにも、いいものを作るだけの相応の報酬をいただいて、自分の価値を再認識しましょう。

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