2019年夏、書店のデザインコーナーで見つけたおすすめデザイン本の紹介です。
世界のデザイン情報誌「アイデア(idea)」が、2019年7月号で面白い特集を組んでおりました。妖艶なアラビア文字と日本語が混ざり合った面白い表紙に仕上がっております。珍しい中東特集に思わずジャケ買いです。
アイデア(idea)386号「中東グラフィックデザイン」
ここ数年、ブームの兆しを見せている中東文化。デザインの世界でもブームが来ているようです。ところが、欧米文化を中心に回る日本の流行では、中東のデザインはあまり馴染みがないですよね。
例えばトルコ料理、インド料理、パキスタン料理などは店舗も多くあるので目にする機会も多いですが、流行よりも伝統が押し出されており、象のモチーフを使ったり、オレンジやグリーンといった伝統色を使っているデザインのイメージが強いです。でも、実際は現代のモダンデザインも取り入れられており、街は進化しています。
例えば、海外から見た日本のイメージは「桜、着物、書道」だと思いますが、実際の日本(東京)はNYスタイル寄りですし、漢字よりもアルファベットが多いですよね。同じように、我々から見た中東のイメージも「砂漠、アラビア文字、スパイス料理」かと思いきや、都市部では欧米スタイルもミックスされています。ところが情報があまり入ってこないので、それだけでも新鮮に見えてしまいます。
そして、今回のメイン特集はアラブ首長国連邦で開催された初のビエンナーレ「フィクラ・グラフィック・デザイン・ビエンナーレ(FGDB)」の紹介です。アラビア文字のタイポグラフィも面白いので、興味のある方はぜひ見てくださいね。
デザイナーズファイル2019
グラフィックデザイナーの作品を集めたポートフォリオ集といえば、日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)が発行している年鑑「Graphic Design in Japan」ですが、この本も同じくデザイナーのポートフォリオ集です。国内外で活躍する日本のデザイナー作品を集めた「今の流行を作るデザイナー」のポートフォリオ集といった感じ。カバーに使われているヘビ皮のような紙素材が好きで、またまた思わずジャケ買いです。
みんな知ってるあんなデザインこんなデザインが目白押し。日本の今のデザインを知りたければこれ一冊でも勉強になる。
そして、これからデザイナーを目指す方には特に見て欲しい、デザイナーの経歴部分。どんな学校を出て、どんなところに就職をして、ここに至っているかを見た方がいいです。きっと偏りがあるはず。自分が目標とするデザイナーが見つかれば、同じような行動をとれば理想に近づけると思います。
デザインのおすすめ参考書まとめ
グラフィックデザインの原点とも言えるリトグラフから始まり、広告(ポスター)デザインの歴史を集めたポートフォリオ集。
ニュートンが虹を発見したその日から色の概念が始まった。色彩論を簡単に、そして深く勉強できる色彩学の本。