フリーランスデザイナーの税金について【源泉徴収税、所得税、住民税】

2019-11-05
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フリーランスデザイナーとして企業から仕事を受注するとき、請求書で「源泉徴収税」を差し引いてから計算する必要があります。このフリーランスデザイナー特有の税金「源泉徴収税」について調べたことをまとめました。

フリーランスデザイナーの源泉徴収について

「源泉徴収税」とは、個人事業主が法人から依頼を受け、報酬を受け取った場合に発生する税金のことです。デザインは宣伝広告費に入りますので、源泉徴収の対象らしいです。個人事業主同士、法人同士なら発生しないこの税金は、法人と個人の間に発生する特有の税金となります。

源泉徴収税は請求書で差し引いておく

一般的には請求書に記載しておいて、差し引いた金額を受け取り、法人側に納税してもらう方法が多いようです。払った金額が多ければ、確定申告後に還付金がもらえるので、必ずクライアントから源泉徴収表を送ってもらいましょう。(というか、1月に送ってもらえるはず)

源泉徴収税の金額を計算する

私のようにfreeeという経理ソフトを使っているなら、請求書に「源泉徴収欄」を追加するだけで自動で計算してくれます。自分で計算する場合は、、、

【源泉徴収税額の計算方法】(2037年までは復興税が入っています)
1. 消費税を含まないデザイン金額の合計が100万円以下の場合
「報酬金額の10.21%」
2. 100万円を超える場合
「100万円の10.21% +超えた分の20.42%」

計算式にすると、、、

1. 合計金額(税抜)90万円…90万×10.21%=91,890
2. 合計金額(税抜)120万円…(120万-100万)×20.42 + 100万×10.21%=142,940

220万なら「100万×10.21% + 120万×20.42」という具合です。計算がややこしくて面倒な方は、こちらの自動計算サイトを参考にしてみてください。
フリーランスのための源泉徴収税計算

源泉徴収についての詳しい記事は、こちらの記事が参考になるかもしれません。
フリーランスは源泉徴収されてる?案件ごとの判断方法や確定申告準備

フリーランスデザイナーの住民税と所得税について

源泉徴収税の他にも支払うべき税金はあります。それは住民税と所得税。収入が多くなればなるほど支払う税金は多くなります。

住民税は所得(売り上げから経費を引いた額)に応じて上がります。なので、経費を使える場合はなるべく使った方が所得税も抑えることができますね。お金は使って巡らす、これが一番いいのかもしれないですね。

所得税の計算方法

所得税とは、収入から経費を差し引いた所得(残った額)にかかる税金のことです。所得税率はこんな感じ。

課税される所得金額(年収)税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え 330万円以下10%97,500円
330万円を超え 695万円以下20%427,500円
695万円を超え 900万円以下23%636,000円
900万円を超え 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

複雑。。難しい。。

たとえば、収入が300万円の年に、経費を100万円使ったとすれば、単純計算で所得は200万円
上の表で見ると税率は10%なので、所得税の控除額は97,500円。

納税額は、20万円(200万円の10%)から控除額の97,500円を引いた10万2500円です。

計算式:
200万円(所得) × 0.1(税率) – 9万7,500円(控除額)=10万2,500円(納税額)

所得税を減らすなら、フリーランスの控除を使う手も。

フリーランス(個人事業主)の場合は控除がたくさんあります。まず、確定申告のときに使える青色申告の控除。青色申告なら10万円控除と65万円控除を選択できます。65万円の控除を受けるには複式簿記という帳簿をつけないといけないのですが、freeeというソフトを使えばある程度簡単に作ることができます。
青色申告とfreeeについてはこちらで詳しくまとめています。

確定申告のソフトにはfreee(フリー)が絶対おすすめ【経理未経験でもオンライン申告で楽勝】 – freespace

フリーランス、個人事業主の皆さん、毎年の確定申告どうしてますか?私は「freee…
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青色申告の65万円控除を使えば、所得からまるまる65万円を引くことができるので、結構助かる。
200万円だった所得が135万円にまで下がれば、これはありがたい。

あとは、使える経費はどんどん使うこと。フリーランスデザイナーが使える経費はこんなにもあります↓

フリーランスデザイナーの経費と種類まとめ【経費関連総ざらい】 – freespace

経理が苦手な人は勘定科目を見ただけでうんざりするであろう経費関連。私はオンライン…
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経費をたくさん使って赤字になったとしても、青色申告なら3年間の赤字繰越しができるので、所得が多い年に赤字から差し引き、所得を下げる抑える方法もあります。

住民税や保険料は所得に応じて変動する

住民税や保険料は、所得に応じて大幅に変動します。稼げる時は稼いで、税金をきっちり納める。その上で、控除を利用する。

控除を受けるための青色申告で、複式簿記がよくわからない、面倒臭いという方は、10万円の控除からスタートすればいいのではないでしょうか。白色申告の簡易簿記とほとんど一緒なので、難しいこともないはず。

自分の住んでいる管轄での住民税が知りたい場合は、住民税の自動計算サイトが便利です。興味がある方はこちらでご確認を。