デザインデータをコピペするだけで、簡単にデザインの仕上がりイメージが作れる「モックアップ(Mockup)」。デザイナーなら覚えておくと便利です。
モックアップを使ったパンフレットデザインの仕上がりイメージはこんな感じです。
このように、写真スタジオでブツ撮りしたような美しい仕上がりイメージを簡単に作ることができます。自然な光や影、遠近感なども自動調整してくれるので、PhotoshopやDimensionなどを使って一から作る必要もありません。
ということで、今回はモックアップの使い方について書いていきたいと思います。
目次
モックアップ(Mockup)とは?【モックアップの意味】
モックアップとは、平面デザインを立体的に見せる試作品のようなものです。立体物のデザインをクライアントやユーザーにわかりやすく伝えるには、仕上がりイメージをきれいに作ることが結構重要です。デザインを魅力的に伝える上で、モックアップは欠かせないツールになっています。
今はAdobeCCからモックアップを簡単に作れる「Dimension」というアプリが登場していますが、別にDimensionを使わなくても、PhotoshopやPhotopea(フリーソフト)などのアプリを使って編集できるフリーモックアップを使えば簡単に仕上がってしまいます。
例えば、名刺、パンフレット、ポスター、マグカップ、Tシャツ、壁面サイン、看板など、比較的よく使われるツールならネット上にたくさんのモックアップが転がっています。最近ではアプリ開発やWebデザインなどのモックアップも出てきているので、探せば結構見つかるはずです。
ただ、モックアップは海外製のものが非常に多いので、検索では英語を使った方が探せると思います。例えば「iPhone mockup」「poster mockup」のように、「探したいカテゴリ+mockup」をキーワードに入れて検索してみるといいでしょう。
探すのが面倒な方は、こちらで紹介しているフリーモックアップサイトから探してみてください。結構いろんなモックアップが転がっていますよ。
モックアップの使い方とレイヤーの解説【モックアップ共通】
ネットに転がっているモックアップは、ほどんどPhotoshopで作られています。使い方はどれも同じルールなので、一個覚えてしまえば他のモックアップにも対応可能。レイヤー名などの中身は全部英語ですが、中学校で習うような単語が多いのでなんとなくわかるはず。
サンプルとして、A4サイズのパンフレットのモックアップを使った使い方の解説をしたいと思います。
(A4パンフレットのモックアップはこちらからダウンロードできます。)
まず、Photoshopでデータを開きます。(Photoshopデータが編集できるフリーソフトでも代用可能)
注目してほしいのは右側に出ているレイヤー。目玉アイコンに色がついたレイヤーがありますよね。これが編集場所の目印です。ほとんどのモックアップは、デザインを入れるレイヤーに何かしらの印をつけてくれていますので、そこを編集すればOK。
色分けされていない場合は、レイヤー名にも注目してみてください。それでもわからない場合は、スマートオブジェクトのサムネイルを探してみてください。デザインを入れるレイヤーはだいたいスマートオブジェクトなので、サムネイル画像にスマートオブジェクトアイコン(四角い紙のようなイラスト)がついているものを探してみてください。
スマートオブジェクトというのは、リンク配置されている状態のオブジェクトのことです。レイヤーをダブルクリックすると、元の画像の編集画面が開き、修正や変更ができるようになっています。Illustratorのリンク配置と同じような状態です。
モックアップにデザインデータを貼り付ける
では、先ほど見つけたデザインデータを入れるレイヤー(スマートオブジェクト)のサムネイルをダブルクリックし、編集画面へ移動します。今回のサンプル内では「LEFT PAGE(左のページ)」と「RIGHT PAGE(右のページ)」の部分ですね。
まずは「LEFT PAGE(左のページ)」のサムネイルをダブルクリック。
別のタブで画面が開き、ページデザインのドキュメントが現れます。ここにデザインデータをコピー&ペーストし、保存するだけで完了。新しく追加したデザインは新規レイヤーとして追加されるので、元のサンプルデータ(レイヤー10)はゴミ箱へドラッグして削除します。
背景色を変えたい場合は、レイヤーの一番下にある「Color Fill 1」のサムネイルをダブルクリックすればOK。カラーパレットが開き、好きな色に変更できます。
保存後、最初のパンフレットタブに戻ります。先ほどペーストしたデザインが左側にぴったりと収まっているはず。同じように右側にもデザインを追加すれば、パンフレットのモックアップが完成です。
簡単でしたね!これで一丁上がり。
ほとんどのフリーモックアップは同じようなレイヤー構成になっていますので、ここで紹介したPhotoshopのレイヤー操作だけ覚えておけば大体のモックアップは使えるようになると思います。
なんとなく気づいた方もいるかもしれませんが、Phoshopで自作のモックアップを作ることもできます。白メカと呼ばれる立体グラフィックを作って、そこへスマートオブジェクトを投影させれば、オリジナル形状でも作ることが可能です。
ぜひ活用して、デザイン提案のクオリティを上げましょう。
Adobe Dimension(ディメンション)でお手軽モックアップ作成!
Adobe Creative Cloud(クリエイティブクラウド)を使っているなら、お手軽にモックアップを作れるソフトがあります。それが「Adobe Dimension(ディメンション)」。
もともと入っている素材を使って、いろんなモックアップを作ることができます。チュートリアルでボトルパッケージの作り方も体験できるので、興味がある方はぜひ使ってみてください!
私はDimensionで3Dロゴを作ってみました。簡単な使い方などもまとめています。