イラストレーターを使う上でブラシツールは欠かせません。鉛筆ブラシ、筆ブラシ、散布ブラシなど、イラストのタッチを変化させて表現を広げるための大切なツールです。
そこで今回は、Illustrator2020で使えるブラシ(ブラシライブラリ)の種類一覧と、基本的なブラシの使い方からオリジナルブラシの作り方まで、一気にまとめてみました。
これであなたもブラシマスター!?
目次
Illustrator(イラストレーター)のブラシの使い方
イラストレーターでブラシを使うには、ブラシツールかペンツールを使うのが基本です。ブラシはオブジェクトの線にも適応できますので、基本的に「ブラシは線(パス)全般に使える」と思っていればOK。
まず、左側のツールバーからブラシツールを選択し、アートボードに線を引いてみましょう。
すると、上部のコントロールバーに「ブラシオプション」が出てきます。ここでブラシの種類や太さ、色、不透明度などを変更できます。
デフォルトでは、ブラシ定義(ブラシの種類)が「丸筆5pt」になっていると思いますが、ここをクリックすると、色んなブラシの種類が選べるようになっています。
ブラシの太さを変更する【ブラシツールでは太さが大事!】
ブラシの太さは、ブラシの種類によって異なります。通常のパスよりも太めに出るのがデフォルトなので、イラストを描くときは大きめで描くか、線の太さを0.1ptくらいまで下げるかして調整します。
わかりやすいように、比較してみます。
上が普通のパスツールで描いた1ptの線、下が5pt丸筆で描いた1ptの線。全然太さが違いますよね。これがブラシツールの特徴です。
ブラシを元の線(直線パス)に戻したいときは、ブラシ定義から「基本」を選択すればOKです。
ブラシの種類一覧【ブラシライブラリの画像一覧】
イラストレーターに入っているブラシの種類は豊富です。正直、画像にして一覧で並べないと、どれがどの種類なのかよくわからないんですよね。ということで、ライブラリを画像にして、並べてみました。
ブラシの種類は「ブラシライブラリ」という場所で確認できます。ブラシウィンドウのオプションから「ブラシライブラリを開く」を選択すれば、ブラシライブラリに移動できます。
(メニュー「表示 > ブラシ > 右上のブラシオプション > ブラシライブラリを開く」)
ブラシのカテゴリはこんな感じに分かれています。
- アート
- ベクトルパック
- ボーダー
- ワコム6Dブラシ
- 画像ブラシ
- 矢印
- 絵筆ブラシ
- 装飾
- その他(カスタム設定やスクリプト)
ここから細かく分類されているので、画像で一気に見ていきましょう!
ブラシライブラリの種類「アート」一覧
アートブラシの種類は6種類です。
- インク(マジックやペンなど、インクで描いたようなブラシ)
- カリグラフィ(ブラシの筆先が色々選べる。サインペンのペン先みたいなもの)
- スクロールペン(マジックやインクのかすれ具合が表現できるブラシ)
- 木炭・鉛筆(クレヨンや鉛筆、チョークみたいなブラシ)
- ペイントブラシ(ペンキで塗るような表現ができるブラシ)
- 水彩(インクの色が薄くまだらな表現ができるブラシ)
ブラシでよく使うのがこの「アート」。ここで完結するくらいよく使います。
例えば、スクロールペンブラシなら、こんな仕上がりになります。
ブラシライブラリの種類「ベクトルパック」一覧
ベクトルパックは「グランジ」と「手書き」の2種類があります。
その名の通り、かなりラフでクラッシュ感があるので、手書きの雑な感じが表現できます。
手書きブラシを適用するとこんな感じ。
ブラシライブラリの種類「ボーダー」一覧
ボーダーというのは、フレームや装飾枠につかうイラストブラシです。種類は結構色々あります。
- フレーム
- デコレーション
- ノベルティ
- プリミティブ
- ライン
- 幾何学模様
- 破線
これだけいろんな種類があるのにも関わらず、意外と使わないこの装飾ブラシ。フレームフォントやフリー素材で代用することが多いので、私はあんまり使いません。他のデザインと被ることも懸念して。
例えば、四角いオブジェクトに使うと、こんな感じで簡単にフレームが作れます。
ブラシライブラリの種類「ワコム6Dブラシ」一覧
種類は少ないですが、このワコム6Dブラシは結構面白い質感が作れるのでお勧めです。
下段の足の形みたいなブラシを適応すると、カクカクした面白い描画が完成。
ブラシライブラリの種類「画像ブラシ」一覧
デニムのステッチや花、チェーンなどの画像を使ったブラシです。
これは全く使わない領域。興味があればぜひ。
ブラシライブラリの種類「矢印」一覧
いろんな矢印が簡単に作れます。フレームや装飾として使いたい場合は「パターン」を、普通に矢印を作りたい場合は「標準」を、ちょっと変わった矢印を作りたい場合は「特殊」を選択すればいいかと思います。
パスツールで自作した方が早かったりして。
ブラシライブラリの種類「絵筆ブラシ」一覧
絵筆ブラシは、水性インクみたいな滲みが作れるので結構重宝します。
絵筆ブラシを適用するとこんな感じ。透明感も出るのでいろんなものに使えます。
Illustratorブラシライブラリの種類「装飾」一覧
タイトルなどの装飾に使えるブラシで、4種類あります。
- バナーとシール(タイトル枠で使える)
- 分割線(あんまりいいのない)
- 散布(ペンの軌道に散りばめられる)
- 豪華なカールブラシとフローラルブラシ(たまに使える)
これも私はあまり使わないですが、用途によっては色々使えると思います。
オリジナルブラシの作り方【イラレにブラシを登録する方法】
自分で作ったイラストや素材をブラシに登録すれば、通常のブラシと同じように使うことができます。例として、自作イラストを散布ブラシで登録し、コロコロスタンプみたいなブラシを作ってみます。
イラストや素材をブラシに登録する【パターンブラシor散布ブラシに登録】
まず、ブラシに登録したいイラストを選択した状態で、ブラシパネルのブラシオプションから「新規ブラシを追加」を選択。
次の画面で「散布ブラシに登録」を選びます。
その後はデフォルトで保存し、ブラシに適応してみます。
ブラシの軌道上にブラシが出現しました!
これをもっとランダムに散らばせるなら、散布ブラシオプションの設定をいじりましょう。例えばこんな感じでランダムに。
ポイントは、100を基準にマイナスとプラスの両方へ振り分けることですかね。例えばサイズなら「68%〜120%の間でランダムに大きさが変わるよ」ということになります。他の設定も同様。
結果はこうなりました。
ランダムな柄のような感じに仕上がりましたね。ある程度規則性を持たせることもできるので、いろんな設定で実験してみてください。
たとえば「パターンブラシ」に登録すればこんな感じで現れます。
アートブラシに登録すれば、一つのイラストがびよーんって伸びます。
ペンタブでブラシの筆圧を使う(Illustratorの筆圧設定)
ブラシを最大限に使いこなすには、マウスよりもペンタブがお勧め!もしくはiPad版のIllustratorでもよし!ペンタブを使えば筆圧感知機能が作動するので、まるで紙にペンで書いているような質感が再現できるようになります。
本格的なイラストや、毛筆系のカリグラフィなどを描きたいなら、ぜひペンタブを!初心者なら激安ペンタブでも十分なので、私も使っている噂のペンタブを紹介します。筆圧の設定についても詳しく解説していますので、下記へどうぞ。